リュック・モンタニエ博士の研究

リュック・モンタニエ博士の研究

DNA研究の専門家リュック・モンタニエ博士

続いて、「水の情報記憶」に関する、文字通り世界最先端の研究をされているリュック・モンタニエ博士の研究についてご紹介いたします。

モンタニエ博士は、長年にわたってフランスのパスツール研究所に在籍し、1983年にはエイズの原因ウイルスであるHIVを発見しました。そして2008年には、エイズ・ウイルスの発見者として、フランソワーズ・バレ=シヌシ、およびハラルド・ツア・ハウゼンと共にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

ウイルスを研究するためには、遺伝物質DNAを扱う専門的な技術が必要です。ましてやモンタニエ博士はノーベル賞受賞者ですから、DNAを扱う事にかけては世界超一流の技術の持ち主であり、プロ中のプロと言って過言ではないでしょう(図13)。

図13 ブルガリアで開催された国際水会議にて、モンタニエ博士とともに

そのモンタニエ博士が過去少なくとも6年以上にわたって追いかけてきているテーマが、「水の情報記憶」であり、もっと言えば「水によるDNA情報の記憶」なのです。

そこで、以下にモンタニエ博士の研究内容について、6つのステップに分けて、解説していきたいと思います。

モンタニエ博士の実験結果

ステップ1

まず既知の文字配列を持った遺伝物質DNAの水溶液を準備しておきます。DNAは全体の形としては「二重らせん」の形になっているということについては、皆さん、ご存じかと思います。言ってみれば、らせん階段のようなものであり、おおざっぱに言えば、階段の一段一段が一つの文字に対応します。そしてDNAを構成する文字には、A、T、G、Cの4種類があります。これら4文字をアルファベットとして用いて、さまざまな文字列が遺伝物質DNAには書き込まれているのです。

モンタニエ博士はDNAの専門家ですので、一定の文字配列を持ったDNAをあらかじめたくさん作っておいて、それを水に溶かして水溶液とし、試験管の中に入れたのです。実際には、104文字の長さのDNAを作りました。そしてその最初の部分の配列は、図14に示すように、「ATAGCTACCG…(以下、続く)」(この文字配列は架空の一例です)だったとします。

図14 ステップ1

ステップ1の最初に、まずこのDNAの水溶液を100万倍に希釈しました。そして、微弱な電磁波を検出することのできる装置を用いて、この希釈DNA水溶液から、何らかの電磁波信号が発信されていないかどうかを調べたところ、ある特有の電磁波信号(Electromagnetic Signal:以後、EMSと略します)が出力されていることが分かったのです。EMSの周波数の範囲は500~3,000ヘルツであり、比較的低周波の電磁波でした。

このステップで、DNA水溶液を100万倍に希釈しないとEMSは検出されないのですが、その理由については、「水の情報記憶」という点においてはそれほど本質的なことではないので、詳しい説明は省略します。簡単に言えば、DNAの濃度が濃すぎると、相互干渉のようなことが起きて、EMSは外に現れてこない、ということなのです。

ステップ2

EMSを発している希釈DNA水溶液の入った試験管の隣に、純粋な水(以後、純水と記します)のみを含む試験管を置きます。18時間後に、純水が入っていた試験管について、ステップ1と同様にして、何らかのEMSが発せられていないかどうかを調べてみると、何と驚いたことに、この純水の入った試験管からも、同様のEMSが発信されていることが分かったのです(図15)。

図15 ステップ2

勿論、単なる純水の入った試験管からはEMSは検出されないことはあらかじめ確認してあります。

PCRとは何か?

次のステップでPCRという反応を用いるので、ここでPCRとは何かということを説明しなくてはなりません。PCRとは、Polymerase Chain Reactionの略であり、日本語で言えば、「ポリメラーゼ連鎖反応」ということになります。この反応の要点は、ターゲットとなるDNA分子の数を無限とも言えるくらいに増幅することにあります(図16)。

図16 PCRとは何か?

すなわち、試験管の中に、1分子でもターゲットとなるDNAが存在していれば、そこにPCR反応液を加えて、PCRの反応を行うと、そのDNA分子を何兆倍にも増幅して増やすことができます。逆に、その試験管の中にターゲットとするDNAが1分子もなければ、PCRの反応液を加えて、反応を行わせても、何も増幅されてきません。

DNAを用いた犯罪捜査とか、親子鑑定などにおいては、極微量のDNAを増幅するために、必ずこのPCRという反応を利用します。また、遺伝子を扱う研究所や試験機関においても、世界中でPCRという反応を当たり前のように利用しています。それほどにバイオテクノロジーの分野においては日常茶飯事として使われている反応系なのです。

ステップ3

さてモンタニエ博士は次に何をしたかということ、ステップ2で特有のEMSを発するようになった、元々は純粋な水の入った試験管に、PCR反応液を入れて、PCRの反応をさせてみたのです(図17)。

図17 ステップ3

この試験管には物質としては水しか入っていません。いかなるDNAも1分子も中には入っていません。ところが、PCRの反応をさせた後、試験管の中の水を調べてみたところ、そこにたくさんのDNA分子が含まれていることをモンタニエ博士は発見したのです。

PCRについて説明した時に述べたように、そもそも1分子もDNAが存在していなければ、PCRでDNAが増幅されてくるはずはないのです。何もないところから、何らかのDNAが増幅してくるなどということが起これば、犯罪捜査や親子鑑定にPCRは使えません。

従って、このステップ3の実験結果は、PCRに馴染んでいる人にとっては、まったく信じられないものです。私自身もかつてはPCRを行っていましたから、常識的にはとても理解できない実験結果であると思います。

しかしながらその一方で、水しか入っていないとはいえ、この水は普通の水とはちょっと違います。元のDNAが発しているのと同じ、特有のEMSを発するようになった水なのです。「物質的には水そのものである」としか言いようがないのですが、「情報としては、何らかの形で、元のDNAの情報を含んでいる」と言えるかも知れません。そのように考えない限り、このPCRの結果は説明できないのです。

さて、増幅されてきたDNAの長さを調べたところ(DNAの長さを調べるのは簡単ですが、文字配列を調べるのは少し複雑です)、その長さは104文字であり、元々モンタニエ博士が用意したDNAの長さと一致しました。

ステップ4

次にモンタニエ博士が行ったことは、増幅されてきた104文字の長さのDNAの文字配列を調べることでした。これは遺伝子工学的手法を用いて、解析することができます。その結果、図18に示すように、104文字のうち102文字が元のDNAの配列と一致しました。102/104≒98.08%なので、98%同一のDNAが得られた、ということが分かりました。

図18 ステップ4

ここで98%というと、それでは2%もの間違いがあったのか、と思われる方もいるかも知れませんが、実際私たちの身体の中の細胞においても、DNA複製においてはある程度の間違いが起こります。決して100%確実にDNAが複製されることはありません。その間違いの大きさは、生体内では2%よりもはるかに小さい値になりますが、間違いが起こることに変わりはありません。

また、PCRは試験管の中で起こる比較的単純かつ人為的な反応系であり、そのPCRにおいてすら、「98%という極めて高い確率で、元のDNAと同じ文字配列のDNAが回収された」ということこそが、驚くべきことなのです。

さらに論文中でモンタニエ博士は、同様の実験を22回行って、再現性について確かめたと言っています。

ステップ5

次のステップはやや複雑ですが、図19に従って説明します。

図19 ステップ5

まずA研究室では、ステップ1(図14)と同様に、希釈することによりEMSを発するようになったDNA水溶液を準備します。このDNA水溶液の入った試験管をコイルの中に置くことにより、コイルを通してEMSを「受信」することができます。受信されたEMSを増幅器で増幅した後、デジタル化してパソコンに入力します。

既に説明したようにEMSの周波数範囲は500~3,000ヘルツなので、20~20,000ヘルツの範囲の周波数を記録することができるデジタル録音用のフォーマットをそのまま流用して、PC上のアプリケーションを使って、デジタル音楽ファイルとしてEMSの信号を「録音」することができます。

「録音」されたEMSのデータは、パソコン上のデジタル音楽ファイルとして、インターネットを介して、B研究室に送付されました。B研究室では、コイルの中に置かれた純水の入った試験管に対して、パソコン上のアプリケーションを使って、このファイルを「再生」します。

続いてB研究室では、EMSを受け取った純水の入った試験管の中に、PCR反応液を加えて、PCRを行います。その結果、何と特有のDNAが増幅されてくることが分かったのです。そして、DNAの長さと文字配列は、元々A研究室でターゲットとして用いていたDNAと同じであることが確認されたのです。

ステップ6

さて、ここまでで見事に、「水は情報を記憶する」ことを証明する実験結果が得られたことになりますが、とはいえ、ここまでの実験系においては、DNAを回収するのにPCRという極めて人工的な反応系を利用しています。

ここまでの実験結果のみであれば、以下の批判が成立します。すなわち「PCRは極めて人為的な反応であり、生き物の細胞の中では起こらない反応である。従って、水が情報を記憶すると言っても、これは極めて特殊な条件下でのみ起こる現象であり、自然界ではこんなことは起きていないのではないか」ということです。

この批判に答えるべく、モンタニエ博士は図20に示す実験を行いました。すなわちまず特定のDNAに由来するEMSを発している水を用意します。その水をヒト培養細胞の培養液の中に加えます。数日後に、ヒト培養細胞を調べてみたところ、ヒト培養細胞の中で、その特定のDNAが合成されていることを発見したのです。

この時、特定のDNAとして、ヒト培養細胞に死をもたらす致死遺伝子を使った場合、ヒト培養細胞が死ぬことも確認しています。

図20 ステップ6

この実験結果から、PCRという人為的な反応系を使わなくても、特定のEMSを発するようになった水から、生きた細胞の中で、物質としてのDNAを合成することができることが証明されたのです。

モンタニエ博士の研究のまとめ

以上のモンタニエ博士の実験結果から、以下の結論を導き出すことができます。

  1. DNAの情報は、電磁波信号として、水に転写することができる。
  2. このようにして水に転写されたDNAの情報は、再物質化することができる。
  3. これらの結果から、波動水を用いた波動カウンセリングが本物であることが示唆される。

すなわちDNA情報はEMS(電磁波情報)として水に転写することができ、転写されたDNA情報は、再物質化することができる、ということになります。

これらの実験結果から、「水の情報記憶」については、今やまったく疑う余地なく、完全に科学的に証明された、と考えることができます。

そして、冒頭に述べた、江本勝会長が行っていた「波動水」を用いた「波動カウンセリング」についても、「水の情報記憶」が科学的に証明された現在においては、本物であることが示唆されることになります。

文献

  1. 『水からの伝言』江本勝・著、波動教育社・発行(1999年)
  2. 『水は答えを知っている』江本勝・著、サンマーク出版・発行(2001年)
  3. “The Fourth Phase of Water: Beyond Solid, Liquid, and Vapor” by Gerald Pollack, Ebner & Sons Publishers (2013)
  4. Electromagnetic signals are produced by aqueous nanostructures derived from bacterial DNA sequences. Luc Montagnier, Jamal Aïssa, Stéphane Ferris, Jean-Luc Montagnier, Claude Lavallee. Interdiscip Sci Comput Life Sci (2009) 1: 81-90
  5. DNA waves and water. Luc Montagnier, Jamal Aïssa, Emilio Del Giudice, Claude Lavallee, Alberto Tedeschi and Giuseppe Vitiello. Journal of Physics: Conference Series (2011) 306: 1-10